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「テレビ」の意味が転換 スマホで視聴、広告の未来は

テレビ番組がネットで同時配信

2020年代のマーケティングの変化を考える上で、1番大きなポイントになるのは「テレビ」の変化でしょう。

今年は東京オリンピック開催も後押しとなり、NHKがテレビ番組を放送と同時にインターネットでも配信する「ネット同時配信」を実施します。

計画に懸念が示され費用抑制が条件となるなど混乱もありましたが、世界的に見ても日本が非常に遅れていた分野が一歩前進するのは大きいことでしょう。

「テレビ」を見るという行為は従来「テレビ」の番組を、「テレビ」の電波を通じて、「テレビ」の端末で見るという行為をストレートに表現していました。

今後は同じ「テレビ」の番組を見るとしても、配信は電波とネットを選択でき、端末もスマホやパソコンを選べるようになります。

若い世代は有料動画配信サービスでの視聴が定着

実際、若い世代を中心にHuluやアマゾンプライムビデオなどの有料動画配信サービスを契約し、テレビだけでなくパソコンやスマホなど端末を問わずにドラマや映画を見る文化が定着しつつあります。

特に台風の目と言える存在がネットフリックスです。世界の契約者数が1億5千万人を超え、有料動画配信サービスのトレンドを引っ張る存在として君臨してきました。

昨年にディズニープラスが始まったために今後の苦戦も予想されますが、アカデミー賞にも独自作品が複数ノミネートされるなど存在感は圧倒的です。

日本でも昨年、契約者数が300万を超え、「全裸監督」など日本向けの独自ばんぐみの再作を強化すると発表しました。

そのうえ影響が大きいのは、国民的人気アイドル「嵐」の活動休止に向けたドキュメンタリーをネットフリックス限定で配信することとなるでしょう。

ジャニーズ事務所のアイドルはネット上ではほとんど活動していませんでした。テレビの地上波で見ることしか難しかった嵐がネットの動画配信サービスに活動を広げたことは大きいです。

若い世代からすると、嵐のドキュメンタリー番組もある意味での「テレビ」番組ではあるが、もはや視聴する端末は「テレビ」とは限らないのです。

インターネット広告が地上波テレビ広告を抜くのは時間の問題。今後のテレビはどうなるか。

この変化は企業のマーケティングにも影響しています。若い世代がテレビ番組をリアルタイムで見ることが減り、テレビCMが若い世代に届かなくなったと言われています。

電通が発表する「日本の広告費」の推移でも、今年はインターネット広告が地上波テレビ広告の金額を逆転するのが間違いないと言われています。

今後はさらに、テレビを見る行為自体もネットへのシフトが進むことになります。

20年代は視聴者にとっても、「テレビ」という言葉が表現するものが大きく変わる時代になることは間違いないでしょう。

若い世代はネットに対応できますが、年配の層はどのくらいネットに対応できるか、そこにも今後のテレビあり方が問われるのではないでしょうか。

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